international 【TOEIC SWテスト受験体験記 1】英語の必要性を痛感、一念発起で受験を決意
通りすがりの外国人に道を聞かれてまともに答えられなかった、会社に英語の電話がかかってきてしどろもどろになった……。英語はそれなりに勉強しているのだけれど、実際使う場面に遭遇すると上手く使えない、そんな悩みを持っているビジネスパーソンも多いはず。自分の「英語で話す・書く」スキルって実際どれだけなんだろう……ということで、2007年にスタートした、TOEICスピーキングテスト/ライティングテスト(以下、TOEIC SWテスト)の受験体験レポートを4回に渡ってお送りします。
知識があっても使えなければ、コミュニケーションは取れない
先日仕事の関係で、中国・北京で開かれた会議に参加してきました。「得意の中国語で情報収集、ついでにおいしい中華料理もゲットだぜ!」と思って臨んだ会議の進行はなんと全部英語。英語のお勉強といえば大学入試ぐらい、使うことなんてほとんどなかった筆者にとって、飛び交う英語は心地よい子守唄に。ぽかーんとしていたところへ欧米人参加者から声をかけられ我に返るも、ひきつった笑顔で二言三言絞り出して会話終了。情報収集もほとんどできず、中華料理の味などとっくに忘れ、敗北感というありがたくないお土産だけもらって帰ってきました。
帰国後「こ、これは、英語やらなきゃいかん!」と激しい危機感に襲われていたところ、編集部から「それなら、TOEIC SWテストに挑戦してみたら?」とのお話が。一念発起、英語学習のきっかけにと思い、受けてみることにしました。しかし……
TOEIC SWテストって何? TOEICテストの親戚?
ということで、TOEIC SWテストについて調べてみることにしました。
「受験英語」に代表されるように、かつての英語学習は「聞く・読む」が中心でした。TOEICテストも「聞く・読む」力から英語コミュニケーションスキルを測定するテストであることはよく知られています。しかし、世の中のグローバル化が進むにつれて「コミュニケーション取るのに話せなきゃ意味ないよね」という声が高まり、アウトプット能力である「話す・書く」力が求められるようになりました。それに伴って今度は「話す・書くスキルを測るテストはないの?」というニーズが生まれ、従来のTOEICテストとは独立したTOEIC SWテストが2007年に誕生したそうなのです。
新しくできたばかりのテストということで、これまでの受験者数は約12,000人(TOEICテストは年間受験者数170万人以上!)とまだ少ないですが、今後認知度がさらに高まれば受験者数も増えてきそうです。新しもの好きの筆者、モチベーションが少しアップ!
スピーキングは瞬発力、ライティングは構成力が勝負!
テストを受けるにあたり、まず「相手」を知らないことには……ということで、試験の概要について調べてみました。「話す・書く」スキルのテストなので、解答方式はもちろんすべて口頭もしくは記述式。そして特筆すべきは、テストはすべてパソコンを使って行われることです。口頭問題はパソコンに向かっておしゃべりし、記述問題はカタカタとタイピング。いままでの試験のイメージとは違って、緊張感はあまりなさそうです。
さてここからは問題の中身を見てみましょう。
公式サイトの情報によれば、スピーキングテストではこんな問題が出るようです。
1.音読問題(2問)……アナウンスや広告などの短い英文を音読する。
2.写真描写問題(1問)……写真の内容を説明する。
3.応答問題(3問)……身近な話題についての質問に答える。
4.提示された情報に基づく応答問題(3問)……資料や文書に基づいた質問に答える。
5.解決策を提案する問題(1問)……問題文を聞き、内容に沿った解決策を提案する。
6.意見を述べる問題(1問)……あるテーマについて自分の意見とその理由を述べる。
全部で11問、試験時間は約20分となっています。なんだ楽勝じゃん!と思ったのですが、サンプル問題を見て楽勝ムードは一気に吹っ飛んでいきました。「5.解決策を提案する問題」のサンプルでは、ATMにキャッシュカードを飲みこまれた女性のクレーム電話がかかってきます。「カードがなくちゃバケーションに行けないわ」とさぞかしお困りの様子のレディが納得する解決策を30秒で考えて60秒間で提案することに。こ、これは「えーっと、えーっと」で1分終わってしまう恐れが大きいぞ……。
クレーム電話に打ちひしがれたところで、次はライティングの問題。
1.写真描写問題(5問)……写真の内容について、与えられた2語(句)を使用して1つの文を作成する。
2.Eメール作成問題(2問)……25~50語ほどのEメールを読み、返信メールを作成する。
3.意見を記述する問題(1問)……与えられたテーマについて、自分の意見を理由や例示とともに記述する。
こちらは8問で試験時間が約60分と長めになっています。「ちゃんと時間をあげるから、しっかり考えて書いてね」ということなのでしょうか。「2.Eメール作成問題」のサンプルでは、引っ越し先の街の歓迎委員会がよこした「歓迎します。何かヘルプが必要なら連絡してくださいね」というメールに対して10分で返事を書きます。返事には「少なくとも2つのリクエストをすること」という条件も付いているので、自分で何か考えないといけません。英語を書く以前に、適切なリクエストがちゃんと思いつくかどうかもポイントになりそうです。
スピーキングテストでは、発音の評価まで出してくれる
テストの中身もさることながら、気になるのはその評価方法。スピーキングでは発音・イントネーション・アクセント・文法・語彙・話の一貫性などが、ライティングでは文法・語彙・文章の構成などが評価され、それぞれ0点から200点のスコアで評価されます。テスト結果を通知する公式認定証ではスコアに応じて8~9段階のレベルが示され、できる能力とできない能力に関する評価コメントが記載されるそうです。そして、スピーキングでは「発音」「イントネーションとアクセント」がそれぞれ3段階で評価されちゃうのです! ちょっと意識しちゃいますね。
ところで、マークシートによる選択問題と違って完全な正解がないタイプの試験を一体どうやって採点しているのでしょうか? 公式ホームページによれば「集中的な採点訓練を受け、かつ採点者テストに合格した適性の高い人物が、常に採点基準やガイドラインに基づいて採点を行う」とのことです。「この人の解答はなんかムカつくから0点」なんてことは絶対にないんですね。
パソコンで試験を受けるというのはなんだか楽しそうなのですが、試験の概要や出題形式を見てみると、なかなか手ごわそうだなという印象を受けました。このまま受験したら目も当てられない結果になりそうなので、多少は勉強しようかな……。次回は実際に申し込んだ様子をお伝えするとともに、試験向けの勉強ツールを紹介しつつ、勉強方法について考えてみたいと思います。
文●大谷連太



