newlife 「超」、「何気に」など、ビジネスシーンで嫌われる“若者言葉”
「今日のプレゼン、課長ヤバかったっスよね」
……褒めたつもりでこんな言葉を口にして、顔をしかめられたことはないだろうか? 若者言葉をビジネスシーンで多用すると印象を悪くし、稚拙で能力不足だと思われる。今回は、社会人として特に注意すべき言葉遣いをプロにうかがった。
男言葉、女言葉を混和すべからず
言葉の遣い方一つで「相手への敬意を表すことができ、品格も上がる」と指摘するのは、日本マナー・プロトコール協会の明石伸子理事。マナーのプロがまず指摘したのは、「男言葉・女言葉」の混同だ。「日本語には昔から男言葉・女言葉という区分けがあり、ビジネスシーンではなおさら意識して使うべきなのですが、最近では男女同権が間違った方向で現れています」。「大きい→でかい」、「おいしい→うまい」などがその例。普段使っていると無意識に出てしまう。ビジネスランチなどの場で女性が「これ、うまいですね!」と言ったら、上司や得意先からは驚かれるだろう。「女言葉・男言葉を意識し、美しい日本語を使いたいですね」(同氏)。
言葉の短縮、ぼかし言葉もNG
言葉を短く省略するのも、決して丁寧には聞こえない。「何気なく→何気に」、「気持ち悪い→キモい」。そして、「とても」、「すごく」の替わりに語頭に「超」をつける傾向は、新入社員ならずともあり、「乱暴で幼稚に聞こえ、頻繁に使うと相手に対する敬意を損ないます」と、明石氏は難色を示す。
また、若者言葉として、“あいまい言葉、ぼかし言葉”というものもある。「私的には~」、「~とか」、「~みたいな」、「~ていうか」などがその代表例だ。「相手に対してへりくだっているように聞こえますが、謙譲語とはまったく違う。意思の伝え方が弱くなるだけ」(同氏)。会話も短縮する傾向にあり、主語などを省いて話をすすめる人も少なくない。
「言葉はコミュニケーションツールであり、どのような話し方をするかによって相手との関係が変わります。主語と述語を必ず入れて正しい意思表示をすることは、交渉などが伴うビジネスの場では大切なことです」(同氏)
若者言葉は狭い世界でしか通用しない
時代とともに、言葉も変化する。「変化がすべて悪いとは言いませんが、若者言葉は狭い世界でしか通じないものだと自覚するべき」と、明石氏。サービス業でアルバイトをした経験のある人は、特に注意が必要だ。
「現在のことを言うのに『~でよろしかったでしょうか?』と過去形で確認したり、方角を指しているわけではないのに、やたらと『~の方……』と言ったり。間違った言い方をマニュアルのように身につけてしまった場合は、できるだけ早く直した方がいいですね」(同氏)。
では、どうすれば正しい言葉遣いを身につけることができるのだろうか。
「正しく言葉を遣っている上司や身近な人を、お手本にしましょう。正しい敬語、美しい日本語を話す人の言葉遣いをまねて、繰り返し声に出して言ってみることが練習になります」(明石氏)。
また、「自分では気づきにくいので、おかしな言葉遣いをしていたら指摘をしてください」と、上司などに頼むのも一つの方法。さらに、「尊敬語や謙譲語のワークシートなどでチェックするのもいいですね。書くと同時に声に出すようにすれば、徐々に身についていきます」(明石氏)。
社会に出たときまず改めるべきは、言葉遣いであろう。服装や髪形などもその一つだが、その人の教養や育った環境をダイレクトに映し出すのが、言葉。相手に不愉快な思いをさせず、人柄や品格がにじみ出る会話力を磨くためにも、あらためて自分の言葉遣いを見直したい。
文●藤本優子




